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2017年4月25日

外傷専門医像の提案並びに専門医制度について

 

一般社団法人日本外傷学会
代表理事 木村 昭夫

 「外傷専門医」像を明確にするために、理事会及び専門医制度委員会において「外傷専門医」を文章にまとめました。医師向けの専門医像と一般の方向けの文章との2本を作成しました。

 本文章作成の趣旨は、各基本領域の専門医が「専門医機構」のもと制度が開始される中で、外傷専門医をサブスペシャルティ領域の専門医として承認を得るために、その専門性と守備範囲を明確にしておく必要があるからです。既に、本会では学会認定の専門医制度を運用していますが、専門医機構承認の専門医を目指すべく、制度体制を見直しました。

 最初に、外傷専門医の専門性や診療の守備範囲やさらに求められる能力について幾度も議論を重ねて「外傷専門医」を定義し、外傷専門医像を、国民の皆様向けと医師向けとに分けて文章にいたしました。

 並行して、外傷専門医の基軸となる「外傷専門診療ガイドラインJETEC」を編集・出版いたしました。現在は2018に向かって、第2版への改訂作業が進行中であります。また、同ガイドラインに対応するJETEC研修コースも2017年度より開始されることになりました。

 さらに、専門医制度委員会に、「研修カリキュラム・プログラム委員会」、「専門医認定委員会」、「資格試験作成委員会」および「専門医研修施設認定委員会」を設置して、基本領域の専門医制度に準拠した組織化を図りました。ただ、サブスペシャルティ領域の専門医では、必ずしも研修プログラム制をとらなくてもよいことになり、地域からの医師の引きはがし等、地域医療に対する副作用が起こらないよう、当面は実績から判断する現行制度に準じた研修カリキュラム制をとることにいたしました。カリキュラムに関してはより良いものになるよう、継続的に作業を進めてまいります。



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