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■ お問い合わせ先
一般社団法人 日本外傷学会事務局
 株式会社春恒社 学会事業部内
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 FAX:03-5291-2176
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ご挨拶

  • 一般社団法人 日本外傷学会
       代表理事 渡部 広明
  • 代表理事  渡部 広明

この度、一般社団法人日本外傷学会の代表理事に就任いたしました島根大学医学部附属病院 高度外傷センターの渡部でございます。

日本における外傷診療の質の向上に貢献してきた本学会の代表理事を務めさせていただくとは、長く外傷診療をやってきたものにとっては大変光栄なことであると思っております。

本学会は、外傷学(Traumatology)に関する情報の収集,提供,および交換を行うことによって,外傷学ならびに関連分野の進歩,発展に貢献するとともに,日本国民の生命と健康の保全に寄与することを目的とした学術団体であります。現在、我が国の外傷学に関連した状況も大きく変わりつつあります。交通外傷死が減少する一方、転落・転倒というこれまで軽微と思われていた外傷での死者数が急増をしており、結果として我が国の外傷死者数自体はまだ減少していない現状にあります。また一国の元総理経験者が銃撃されるという事件も発生し、銃器を用いた銃創に対する経験の乏しい我が国の医師への医学的知見の啓蒙が必要な時代に入ったとも言えます。こうした時代の変化にあわせて本学会の活動内容の変化が求められていると感じます。

また、我が国には国の認める公的な外傷センターというものが依然存在せず、既存の救急システムでまかなわれている現状があります。多くの先進諸国が保有する、重度外傷から国民の生命を守る「外傷センター」というしくみを我が国にも構築していく必要があります。これまでの議論を土台として、我が国にふさわしい外傷システムの形は何か、そしてどのような外傷センターを構築することが外傷死の減少に貢献するかなど、幅広い議論を進めて参りたいと思います。さらに、これまで本学会が中心となって行ってきた外傷診療教育についても、診療科の壁を越えて多くの医師に外傷診療に参加していただけるよう、そして外傷学に興味を持って頂けるよう教育活動にも力を入れていきたいと思います。次世代の外傷専門医を養成する「外傷専門医制度」の充実も進めて参ります。

幅広い角度から、我が国の外傷学を発展させ、国民の生命を脅かす重度外傷における救命率と機能予後を向上させるべく、会員の皆様には引き続き本学会のご支援を賜りたいと思います。よろしくお願い申し上げます。



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